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オウムは なかまに、いいました。 「おい! みんな、目(め)をさませ。 ここを、にげださないと たいへんなことに、なるぞ」 そういわれても なかまたちは しらんかおで おなかいっぱい おいしいごちそうをたべ ぶくぶくと ふとっていました。 「おいしいたべものが 目(め)のまえにだされても しんぼうするのだ。 いっしょに、ここをにげだそう。 たいせつな、いのちじゃないか」 オウムは、なかまたちに、そういいつづけ とりごやのまわりに、はりめぐらされた あみの目(め)の、おおきさを、はかっていました。 からだは、まいにち すこしずつ、やせていきました。 そして、ある日(ひ) やせほそったからだが、するりと あみの目(め)を、くぐりぬけました。 |
「お釈迦さまの ものがたりU」のえほんより